趣味は?

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と聞かれると困る。

一応付き合えるよう何でも手を付けてきた。
ゴルフ・フットサル・草野球・麻雀・酒・釣り・・・。
話も合わせられるよう、映画・音楽・お笑い等の文化や社会・政治への浅くても広い知識を持つよう努めてきた。
しかし全てにおいて深くのめり込めないので趣味や凝っていると言えるものは無いに等しい。
聞かれると「競馬」と答えているが、馬券も買っていないのに録画してでも見るくらいだから趣味と呼んでもいいかと思っている程度なので、単なるギャンブル好きに思われているだけかもしれない。

一昨日ようやく趣味にしてみようかと思うものに出会った。
「散歩」である。「トレッキング」でも「ウォーキング」でもなく「散歩」。
先々週の週末から何となく始めてみたのだが、一昨日、午前中から動き出してブラブラと少し早歩き程度で散歩を始めて「趣味にしよう」と思った。

散歩はいい。気楽でいい。
ジョギングをしようとウェアやシューズはもちろんあらゆる小物も揃えてみたものの、着てみるとこれは本格的でモタモタ・ヘロヘロ走るにはあまりにも格好が良すぎた。で、断念。
山歩きもやってはみたものの、目的地まで登らず途中で引き返すなんて格好悪いので、結局無理をして登り切ったため、完全に億劫になってしまった。

ところが散歩ときたら自分が行きたい所まで行って引き返せばいい。神戸では北へ向かうと上り坂なので体力があるときは北へ、疲れてくると東西へ、もっと疲れると南へ向かえばいい。山と違って上り下りは自分で選択できる。

一昨日、MP3プレイヤーを付けて歩き始めたが、5分で外した。せっかくだ、音も楽しまなければ。ツクツクボウシの鳴き声や工事の音、ピアノを練習する音、犬の声。
考え事をしながら歩いているが、リュックに短パン袖を捲ったTシャツ姿に似合うのはおむすびくらいか。

神社を見つけたら必ず賽銭をして柏手を打つのが何となく決まってしまった流儀。

推定年齢80歳のお客さんが通りを無事に渡るまで睨みつけるように見送る推定年齢80歳の散髪屋のおやじさんの愛情に触れた温もり。
駐車場に止まっている2台の車のナンバーが息子と娘の誕生日と同じである偶然に出会った喜び。とんでもなく古くボロく汚い家があの大震災にも耐えた驚き。

早く走れば見逃してしまうもの、山を歩けば見ることができないものでも街を歩けばたくさん見ることができる。そして色々なことを考えることができる。

これはもしかすると趣味になるかもしれない。
「趣味は散歩」と断言できる日が来るのか?それとも昨日買った歩きやすそうな靴はきれいなまま次の季節を迎えてしまうのか・・・。

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コメント(2)

ご無沙汰してます!

私の趣味も、「散歩」というか、デジカメ片手の史跡巡りに拍車が掛かってきています。
人間の基本はやはり「歩く」事に尽きるのかなと感じています。
「歩く」事で見えてくる景色、聞こえてくる音、感じる事の出来る景色。

そして何より、人とのふれあい。

南相馬市でも、「歩く」事でいろいろなものが見えた気がしています。


P.S. 今度、「歩き」ではなくクルマで、ですが、近々ご挨拶にお伺いします。

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このページは、kenboが2011年9月26日 17:06に書いたブログ記事です。

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