2008年3月アーカイブ

慣れ

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先日お客様のところへ向かう車の中でふと思った。いつから車を運転するときに緊張感がなくなったんだろう。

運転免許を取ったのが昭和61年の3月だから22年間車を運転している。初めてエンジンをかけたときの緊張感は何となく覚えているが、今ではエンジンをかけ、ギアをDに入れ、サイドブレーキをリリースし、アクセルを踏んでハンドルを切る動作はほとんど無意識の中で行っているような気がする。運転しながら音楽を聴いたり、考え事をしたり、信号待ちで通り行く人を眺めたり・・・。もちろん安全運転には気を配っているが。

子どもの頃休みの日に親父の車の運転席に座りハンドルを握って運転ごっこをしていたことを思い出す。もちろんエンジンはかけないが、親父がやっているようにウインカーを出したり、ライトを点けたり・・・。運転への憧れは大人への憧れであったように思う。

何事も繰り返していると慣れていくだろう。そしてそれが良いこともあるだろう。しかし慣れてしまうことが悪いことになることもあるに違いない。初めてのときの緊張感や新鮮さを心に留めながら慣れていくことが大切なのではないか。何事にも。

12月から日本で研修を受けていた大連の社員が先日中国へ帰国した。振り返ればあっという間の3ヶ月だったが、彼女にとっては大変貴重で有意義な日々だったと思う。2月までの2ヶ月間の神戸での研修中、日中は社員が仕事を教え日没後はほぼ毎日私が夕食を共にし日本語を教えていたのだが、真綿が水を吸収するようにどんどん理解度を高めていく彼女からの質問は難易度を増し、答えに困ることもしばしばだった。例えば「気になる」「気にする」「気に入る」「気に掛ける」「気が悪い」「気の毒」それぞれの言葉の意味を求められるのだが、酒を飲みながらの脳みそには難題で上手に容易な日本語で説明するのは大変困難だった。

日本語だけではなく、私の会社に対する思い、大連の会社に期待すること、神戸本社・東京営業所・大連迪拓の連係について等もたくさん話した。また環境問題について日本も考え実践する余地は大いにあるが、人口が10倍以上の中国の人々も真剣に取り組んで欲しいということ等にも話は及んだ。

彼女が神戸を去る前に神戸の社員に話した言葉を思い出す。「皆さん、頑張ってください。神戸の本社があり、大連の会社があれば一緒に仕事することができます。私は大連で頑張ります。皆さんと一緒に仕事をしたいから頑張ります。」
彼女に冗談で話した自分の言葉も思い出す。「あなたが中国の国家主席になる頃私も日本の内閣総理大臣になっておきます。北京か東京での日中首脳会談で会いましょう。二国主導で地球規模の環境問題を解決し、平和で美しい世界にしましょう。」

神戸の社員が彼女に温かく接してくれたことも私には感動的であった。

21歳の彼女が異国で経験したことを思う時、21歳の私が異国で経験したことを思い出す。
彼女に教えたことより、彼女から教わったことの方が多かった3ヶ月だった。

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